診療科・部門

掲載日 : 2017年07月07日

診療科 <整形外科>

概要・特色

整形外科は、骨、関節、筋肉、神経など広い領域を受け持つ科です。
医師それぞれの専門領域はありますが、高齢化社会を迎え、整形外科を受診される患者さんの数は増えており、少しでお役に立てるために日々スキルアップ・レベルアップに励んで診療にあたっています。
手術が必要な症例も迅速に方針決定し、チームワークによって幅広い疾患に対応するよう心掛けています。

手の主な疾患と治療

手根管症候群

手首には手根管というトンネルがあり、正中神経や腱が通っています。手根管が狭くなり、正中神経が圧迫され障害を起こす疾患を手根管症候群といいます。正中神経が圧迫されると、親指から薬指までしびれや痛みを感じたり、親指の動きが悪くなります。ボタンの止め外しやコインをつまむことが難しくなることがあります。女性に多く、糖尿病や腎不全(透析患者)に関連して起こりますが、原因がはっきりしないこともあります。診察と神経伝導速度検査、超音波検査などを行い診断します。治療はまずギプスやサポーターを使用して手首の安静を保ったり、ビタミン剤や神経傷害性疼痛のための内服、ステロイド剤の手根管内注射などを行いますが、症状が強い場合や長期に亘っている場合は手術によって手根管を広げたり、親指の動きをよくするため腱を移行します。

肘部管症候群

肘の内側には肘部管というトンネルがあり、尺骨神経が通っています。肘の屈伸運動、肘関節の変形、スポーツや外傷により尺骨神経が圧迫や摩擦、牽引などの刺激を受け、神経の機能障害が起こります。主に小指と薬指にしびれ感、疼痛、知覚障害や運動障害を起こします。進行すると手の中の筋肉がやせ細り力が入らなくなり、小指がしっかり伸びない、薬指と合わせることが難しい、箸の使用が困難などの症状を起こします。治療は手根管症候群と同じくビタミン剤等の内服加療を行いますが、筋肉がやせ細ったり症状が強い場合には神経の圧迫を解除し緊張を和らげるため肘部管を広げたり、神経の走行位置を変えるような手術を行います。

手指の狭窄性腱鞘炎

手指を曲げ伸ばしする腱は円滑で効率のよい運動機能を発揮するために腱鞘というトンネルに包まれています。トンネルの壁が厚くなったり、腱が腫れたりしてスムーズな運動ができなくなり腱が引っかかる症状を狭窄性腱鞘炎といいます。使いすぎにより起こることがほとんどですが、糖尿病などの代謝疾患や中年・周産期の女性に多くホルモンの影響も示唆されています。曲げるための腱に起こることがほとんどですが、親指を伸ばす腱にも起こることがあります。治療は使いすぎを制限し外用薬の使用をまず行いますが、続く場合には腱鞘内に注射を行うか、手術により腱鞘を切除します。

デュプイトレン拘縮

手のひらには皮膚と手指を曲げる腱の間に、手掌腱膜という薄い腱膜があります。薄いはずの腱膜が一部厚くあり短縮し、指が伸びにくくなる病気です。手の平にこぶの様な塊ができて浮きだし、指をひきつらせます。薬指や小指にできることが多く、両手ともに発生したり、足の裏に起こることもあります。糖尿病患者や高齢の男性に多いですが、詳しい原因はわかっていません。治療はリハビリ、装具療法、放射線療法が行われてきましたが保存的治療は効果に乏しく、手術で厚くなった腱膜を切除することがほとんどでした。しかし2015年から腱膜を溶かす作用のある注射薬が使用できるようになり、手術とほぼ同じ程度の治療効果があります。注射薬が使用できる医師は認可性で使用できる施設は限られているのですが、当院では施行可能です。

肩関節

肩関節のおもな疾患としては鎖骨骨折、上腕骨頚部骨折、肩関節脱臼、肩関節不安定症、腱板損傷、変形性肩関節症、肩関節拘縮、五十肩、野球肩などがあり、非常に多岐にわたっています。
診断には詳細な理学所見のほか、MRIや超音波などを用いて低侵襲かつ確実な診断を行うようにしています。
また肩関節疾患の治療は手術をするしないに関わらずリハビリテーションが重要になります。リハビリテーションスタッフと密に連携を取り合って診療に当たっています。

鎖骨骨折上腕骨頚部骨折などの骨折は転位がほとんどない場合や不安定性がない場合には手術を行わずに治療することも可能ですが、転位が大きい場合や粉砕している場合、開放骨折などは手術が必要になります。手術では金属製の材料(プレート、スクリュー、ワイヤー、髄内釘など)を用いて固定することになりますが、当院ではできるだけ小皮切、小侵襲で手術を行うように心がけています。

肩関節脱臼は若年者ではスポーツによる受傷が多く、一度でも脱臼すると「肩関節不安定症」という肩が外れやすい状態になってしまいます。繰り返し脱臼するとスポーツなど様々な活動に制限が必要になるばかりでなく、日常生活にも不自由するようになります。脱臼するたびに骨や靭帯を傷めることになるため、できるだけ早期に手術を行って「脱臼しにくい肩」に戻すことが必要になります。当院では10年前から関節鏡を用いた小侵襲の手術を行っています。

棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋という4つの筋の腱が肩関節を覆うように板状になっている部分を腱板と呼び、ここが損傷された状態を腱板損傷といいます。中高年者に多く、特に棘上筋、棘下筋が傷みやすく、手を挙げようと思っても痛みで挙げられなかったりうまく力が入らなくて挙げられないなどの症状が起こります。自然に症状が消失することも少なくありませんが、症状が残る場合には手術を行って損傷した部分を修復する必要があります。当院では10年前から関節鏡を用いた小侵襲の手術を行っています。損傷があまりにも大きい場合には人工関節置換術などの侵襲の大きな手術が必要になることがあります。2014年から日本でもリバース型人工肩関節が認可されました。この手術を行うためには日本整形外科学会が認定する資格が必要ですが、当院でもいち早く資格を取得しています。

野球肩を代表とするような肩のスポーツ障害の治療も行っています。治療の多くはリハビリテーションが主体になりますが、関節鏡を用いた小侵襲の手術も行っています。肩に限らずスポーツによる傷害は局所の治療だけではなく全身をくまなくチェックして傷害予防を行うことも重要で、延いてはパフォーマンスの向上にもつながります。当院には日本体育協会認定スポーツ医、日本整形外科学会認定スポーツ医の資格を取得している医師が在籍しており、幅広い知識と技術で診療に当たっています。

膝関節

変形性膝関節症

関節を保護している軟骨は血流がないため、一旦損傷すると治癒することはなく徐々に範囲が広がり、関節の変形・疼痛を生じてきます。初期の軟骨損傷に対する治療はヒアルロン酸注射・足底板を用いた保存的治療を行い、疼痛が改善しない患者さんには関節鏡下骨穿孔術・骨軟骨柱移植術を行います。変形が進行してきた場合は、当院では65歳以下の患者さんには関節鏡下デブリードマンもしくは高位脛骨骨切り術を、65歳以上の患者さんには人工膝関節置換術もしくは高位脛骨骨切り術を主に施行しています。術式は膝関節所見・画像所見・活動性などを考慮し方針を決定していますが、できる限り自己の関節を温存することが望ましいと考え、骨切り術を積極的に施行しております。入院期間はいずれも4~6週程度です。

  • 人工関節置換術

  • 高位脛骨骨切り術

半月板損傷

半月板は膝関節に加わる衝撃を和らげるクッションの役割をしており、捻挫などの外傷・先天的な異常・加齢による変性などが原因で損傷を生じます。半月板損傷に対する治療は、関節鏡手術による半月板部分切除術もしくは半月板縫合術を行います。将来的な関節変形を予防するためにできる限り半月板を温存したほうが良いと考えられているため、当院でもできるだけ縫合術を選択するようにしています。半月板を縫合した場合は、入院期間は4週間程度、スポーツ・仕事復帰は3か月程度を目安にリハビリを行います。

  • 損傷半月板

  • 縫合後

前十字靭帯損傷

サッカー、バスケットボール中の急激な方向転換やジャンプ着地時などに膝を捻挫した際に生じます。前十字靭帯は一度損傷すると自然治癒することはなく、日常生活・スポーツ活動中に膝くずれを生じ、放置すると将来的に変形性膝関節症を生じます。そのため、前十字靭帯再建を行うことが一般的な治療になっています。方法は様々ありますが、当院では関節鏡下に同側のハムストリング腱を用いて再建しています。スポーツ復帰までは9~10か月かかります。

  • 再建後

スタッフ紹介

杉岡 敏博(すぎおか としひろ) 杉岡先生
診療科 整形外科 杉岡先生
役職 整形外科医長
卒業年 平成5年
資格・認定医
医学博士
日本整形外科学会認定専門医
日本整形外科学会リウマチ医認定医
日本整形外科学会認定スポーツ医
日本整形外科学会運動器リハビリテーション認定医
日本手外科学会認定手外科専門医
卒後臨床研修指導医養成講習修了者
略歴 中国労災病院
庄原赤十字病院
松山赤十字病院
広島総合病院
広島大学病院
コメント 平易なことばでのわかりやすい説明と新旧織りまぜた治療法の選択を心がけています。

夏 恒治(なつ こうじ) 夏先生
診療科 整形外科 夏先生
役職 リハビリテーション科医長
卒業年 平成8年
専門分野 肩関節外科,関節鏡視下手術
資格・認定医
医学博士
日本整形外科学会専門医
日本整形外科学会認定スポーツ医
日本整形外科学会運動器リハビリテーション認定医
日本体育協会認定スポーツ医
卒後臨床研修指導医養成講習修了者
略歴 庄原赤十字病院
中国労災病院
大田市立病院
広島総合病院
広島大学病院
コメント 五十肩から外傷、スポーツ障害まで、幅広く診療に当たらせていただきます。

中村 友彦(なかむら ゆうひこ) 中村友彦Dr アップ
診療科 整形外科 中村友彦Dr アップ
役職 整形外科医長
卒業年 平成9年
資格・認定医 日本整形外科学会専門医
日本整形外科学会リウマチ医認定医
日本整形外科学会運動器リハビリテーション認定医 
略歴 日本赤十字社松山赤十字病院
JA吉田総合病院
広島市立安佐市民病院
広島市立広島市民病院
市立三次中央病院  
済生会呉病院
公立世羅中央病院
コメント よろしくおねがいします。

住井 淳一(すみい じゅんいち) 住井淳一
診療科 整形外科 住井淳一
卒業年 平成24年
略歴
関西医科大学卒
広島赤十字・原爆病院
広島市民病院
コメント 頑張ります。よろしくお願いします。

猫本 明紀(ねこもと あきのり) 猫本明紀Drアップ
診療科 整形外科 猫本明紀Drアップ
卒業年 平成25年
略歴 愛媛大学卒業
平成25年 県立広島病院初期研修
平成27年 県立広島病院後期研修
コメント 患者さんの希望にできるだけ沿った治療を目指します。一生懸命頑張ります。

外来担当医一覧

外来担当医一覧

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